Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

365日アート情報を発信する人気ブロガーが教える、今見るべき話題の展覧会

Tak

美術ブロガー

DOMANI・明日展 2021 文化庁新進芸術家海外研修制度の作家たち

文化庁が1967年より芸術の分野での人材育成のために行っている「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修)」に参加したアーティストが集う『DOMANI・明日展』。毎年開催される、油彩画、写真、立体、映像、陶器と多岐に渡るアーティストのたちの贅沢なグループ展です。今では超メジャーとなりアート界を牽引している作家から、正直名前をこの展覧会で初めて知ることになったアーティストさんまで毎回どんな人選をしているのか、ちと不思議なほどユニークな構成もこの「ドマーニ展」の楽しみのひとつにあげられます。 9組の作家で構成される今年の「ドマーニ展」から、個人的アンテナに引っかかった3名を紹介します。一人目は、オランダで学んできた髙木大地さん。髙木さんの油彩画はピーター・ドイグ的な不思議な魅力を湛えており、小品ながらもどれも「欲しい!」と思わせる作品であり、とてもオランダの香りを携えた素敵な作品です。一方、ドイツへ行かれた大田黒衣美さんはちょっと(かなり)変わった素材を使い作品を創作しています。果たして何が使われているのか、会場でキャプションをしかとご覧になって下さい。驚かれること間違いなしです。最後の三人目は最も惹かれた岐阜県を拠点に創作活動を行っている新里明士さん。彼の作り出すはかなく繊細な器たちは、昨年(2020年)パナソニック汐留美術館で開催された「和巧絶佳展 令和時代の超工芸」でもひと際繊細な輝きを放っていました。今回出ている新作には新たな展開が!なんと器にヒビが入っているのです。制作過程にヒビや亀裂が入ってしまうことはたびたびあるそうです。普段は「失敗した」と思い気に留めなかったものに、今回新たな光を当ててみるとこれが大成功!器としては機能しませんが、アート作品としてはまさに破格の美しさを醸し出しています。もう失敗作とは言わせません。

21/2/13(土)

アプリで読む