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水先案内人のおすすめ

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J-POPとJ-ROCKのライブを5000本以上観察

平山 雄一

1953年生まれ 音楽評論家、プロデューサー

カーリングシトーンズ「またか!いい加減にシトーンズ!」

カーリングシトーンズのライブのタイトルはいつも面白いが、今回はいつも以上に意味深な感じでクスッと笑ってしまう。 2018年に結成されたこのバンドは、寺岡シートン、奧田シトーン、浜崎シトーン、キングシトーン、トータスシトーン、斉藤シトーンというメンバーの多彩さで話題を呼んだ。80年代後半から90年代にかけて起こったバンドブームの“良心”の集合体ともいえるこのメンツは、全員がライブのスペシャリストであり、全員が飛び抜けたユーモアセンスの持ち主でもある。そんな彼らのライブが楽しくないわけがない。実際、行われたライブは“音楽の大喜利”と言っても過言ではなく、各々がいろんな楽器を持ち替えて演奏し、MCも誰がいつジョーク爆弾を破裂させるかわからないという面白さ。 当然、ツアーが発表されるたびにチケットは即完売となった。しかし20年のツアー『やったぁ!夏もシトーンズだ!』はコロナのために中止。カーリングの聖地・北海道の北見公演も予定されていたから、ファンはたいそうガッカリしたものだった。それだけに今回のライブのタイトルには、彼らの悔しさと意気込みがにじみ出ているように感じる。 どんな面白いシーンが飛び出すのかわからないライブは、配信でも十分楽しめる。いや、ビールでも呑みながら、リアル以上に楽しんでみたい。

21/3/9(火)

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