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水先案内人のおすすめ

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話題作、アート系作品を中心に

恩田 泰子

映画記者(読売新聞)

おらおらでひとりいぐも

沖田修一監督の映画――とりわけ、『滝を見にいく』『モリのいる場所』と本作――を観ると、なんだか自由な気分になる。性別とか年齢とかで人を規定しないとでも言おうか、枠をひょいと越えてしまう。 主人公の桃子さんは、夫を亡くし一人で暮らす75歳。孤独なおばあさんの日常を描いているのだけれど、観るほどに心がほんのり熱くなる。それは、「老いる」ことだけではなく、「生きる」ことがまるごと描かれているから。 自分はどう生きたかったのだっけ。心の声(なんともチャーミングに擬人化されている!)と向き合いながら、思い出していく桃子さんは、生きとし生けるもの、みんなの同志。桃子さんのさまざまな思いや、やがて訪れる内なる「解放」を見事に表現した、田中裕子の名演を見逃してはならない。

20/11/3(火)

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