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アートのみかた

村田 真

美術ジャーナリスト

小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌

戦争画というと洋画が大半で、日本画は少数だが、それは花鳥風月を画題とする日本画は迫真的な描写の戦争画には向かないからだろう。だが、日本画で洋画を超える戦争画を残した画家がふたりいる。期せずして同い年の川端龍子と、小早川秋聲だ。 「会場芸術」を標榜した龍子は圧倒的な画面と奇想天外な発想によって洋画を超えた。一方、仏教徒の秋聲は勇壮な戦闘場面を避け、銃後の守りや戦地に赴く兵士への共感を淡々と描くことで、洋画とは一線を画した。その代表作が、横たわる兵士の遺骸を描いた《國之楯》だ。 しかしこの作品、陸軍が依頼したにもかかわらず、厭戦的とみなされたのか、受け取りを拒否されてしまう。そのため近年ではこれを反戦絵画とみなす者もいるらしい。これほど懐の深い戦争画がほかにあるだろうか

21/10/29(金)

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