わが国でも義務教育とは異なったオルタナティヴな学校が目立つようになったが、島根県智頭町にある“新田サドベリースクール”もそんな学校のひとつ。この学校ではカリキュラムもテストもなく、いわゆる先生もいない。子どもたちがやりたい遊びや体験から自由に学んでいくという教育方針であり、大人のスタッフは助言者にとどまる。そんな学校の1年ほどの教育活動を追ったドキュメンタリーだ。町の公民館で喫茶店を開く活動では、最初から最後まで子どもたちがすべて運営したり、さらに来年度のスタッフを子どもたちが投票で決めたり、子どもたちの個性的な姿に焦点を当てているのは面白い。ただこの学校がどうして生まれたのか、子どもたちがこの学校をどうして選んだのかなどは、やはり気になる。

21/9/27(月)