この手の高校生ものの主人公は男子が多かったのだが、本作の場合は女子。しかもガリ勉のふたり組だ。さらに監督も女性のせいか、下半身ネタやらドラッグ、下品系は少なめで、親しみやすい高校生レベル。時代もちゃんと反映して恋愛にも多様性があり、その表現も極めてナチュラル。これまでなら、そこが悩みポイントになっていたんですけどね。優等生が主人公のためか、深刻になりすぎたり、ハメを外しまくるというところまで行っていないのが、かえって新しいというか等身大なのかもしれない。 これが長編1作目になるオリヴィア・ワイルドは、バービーっぽい人形を使った演出をしたりと工夫を凝らしているが、監督としては真面目で堅実という印象。クセの少ない、誰にでも愛される青春コメディに仕上げている。

20/8/21(金)