演出も行う岩松了の書き下ろし新作である。鬼才・岩松は間違いなく捻り尽くした仕掛けを用意しているだろう。早々と宣伝していたから力作だと思いたい。 物語の舞台は夏の避暑地、湖畔の別荘。ひと夏に起きる愛と嫉妬の恋愛劇らしいのだ。どこか、サスペンスの匂いを予感させる。主演が東出昌大。舞台出演は3度目という。そう言えば、思い出すのは昨年11月に上演された三島由紀夫の『豊饒の海』だ。難解で蠱惑的な台詞に鍛えられた経験をこの作品で生かしてくれるだろう。共演が仲野太賀、水上京香、清水葉月、菅原永二、片桐はいり。 嫉妬とは愛、夏の愛は男女を狂わす、不倫は文化？　ところで、出演もする岩松はちょい役かしら。

19/7/14(日)