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山内宏泰

ライター

柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年

「一般の民衆が日々生活に必要とするもの」に美を見出し、大いに活用していこうではないか。1920年代に柳宗悦らがそう提唱し、モノの発掘と教育普及に勤しんだのが「民藝」と名付けられた活動。今なお人気の高い民藝の考えを、実際のモノや資料の数々から明らかにしようというのが今展となる。 各地で収集された陶磁器の皿や壺、丹念に編まれた籠に蓑、日常着などが会場にはずらり並んでおり、見ればどれも無駄なく使い勝手がよさそう。「用の美」とはまさにこのことか。 柳が民藝を唱えたのは、明治維新このかた近代化へ邁進した日本で、伝統の手仕事や地域性が見失われつつあるのを憂えてのことだったとか。なるほど。現在の私たちと問題意識は変わらないわけだ。民藝の思想とモノがいまだ人を惹きつけるのも当然なのである。

21/11/12(金)

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