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木谷 節子

アートライター

琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術

有名な俵屋宗達の《風神雷神図屏風》(後期展示:12月22日~2021年1月24日)に、同じく《舞楽図屏風》(前期展示11月14日~12月20日)、尾形光琳の《孔雀立葵図屏風》(通期)と、数々の琳派の名品を観ることができる展覧会。「琳派」だ けで十分企画展できるんじゃない ? という感じだが、ここに19世紀フランスで活躍した「印象派」の作品を加え、東西の美術作品約100点を紹介する。「琳派」と「印象派」なんて、一見フシギな組み合わせだが、17世紀初めに京都の町人文化が生んだ「琳派」と、19世紀後半、パリの市民生活から生まれた「印象派」という,大都市ならでは洗練された美意識の到達点を比較しつつ一望するというわけだ。確かに、私自身、単体では「徳川幕府の草創期、京都の有力な上層町衆文化を背景に」(琳派)とか、「(19世紀後半)画家たちは汽車や街路、レジャーの場など劇的に変る市民生活を描き始めた」(印象派)などと、さんざん書いてきたものの、2つを「都市文化の美術」として、同じ土俵にのせる 発想はありませんでした。そうした意味でも画期的、かつ、琳派ファンも印象派ファンも楽しめる、一粒で二度美味しい(古いか)展覧会。

20/11/14(土)

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