Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。

春日 太一

映画史・時代劇研究家

ディナー・イン・アメリカ

オフビートなラブストーリーだ。 田舎町で冴えない日常を生きる少女・パティの唯一の楽しみは、大好きなパンクバンドの覆面を被ったボーカル・ジョンQに股間の写真を同封したラブレターを送ること。ある日、彼女は警察から追われる男・サイモンを匿うことになる。そのサイモンこそ、実はジョンQだった。 サイモンがパティの奥底に隠していたパンク魂を解放させていく様が描かれる。さまざまな人間になめられっ放しだったパティが、サイモンとの出会いによってこれまで彼女をバカにしていた者たちに対して復讐する様は実に痛快。かつての青春映画の傑作『ヘザース ベロニカの熱い日』を彷彿とさせるものがあった。 正体を知らずにサイモンに惹かれるパティ。当初は騙して利用するだけのために近づいたはずが、見た目や年齢に関係なく魂の共鳴を感じてパティが特別な存在となるサイモン。ふたりの紡ぎ出すオフビートな恋愛模様はとても微笑ましく、その価値観のたがの外れっぷりからは自由に生きることへの勇気をもらえた。

21/9/25(土)

アプリで読む