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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記

能登半島で生まれ育った15歳の女の子が沖縄のフリースクールに学びながら沖縄の“痛み”を共有していく姿を、女の子が北陸中日新聞に連載したコラムを下敷きに描いたドキュメンタリーだ。その女の子の名前が“菜の花”。もともとは沖縄テレビ放送が放映したものを“開局60周年記念作品”として再編集した劇場版である。菜の花のキャラがなかなかいい。中学でイジメに遭って沖縄に行くが、そのフリースクールがまたユニークな教育理念を実践し、沖縄という土地柄の面白さを物語っている。さらに沖縄を襲う日本政府をはじめとする差別的な政治圧力に抗する人々の笑顔が菜の花を驚かせるが、その笑顔の奥に秘められた沖縄の“痛み”に気がついた菜の花の豊かな感受性には未来への希望が期待できる。

20/3/25(水)

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