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水先案内人のおすすめ

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洋画、邦画、時々アニメ 映画で人生が変わります

堀 晃和

ライター&エディター。記者歴27年、元産経新聞文化部長。映画と音楽と酒文化が守備範囲。

新感染半島 ファイナル・ステージ

ゾンビに映画『マッドマックス2』の終末観を重ねたようなバイオレンスアクションの構成がいい。スリルにスピード感…。新型コロナウイルスで閉塞感が漂う中、ぜひ勧めたい娯楽大作だ。 韓国で謎のウイルスが発生した。感染すると、人は生ける屍のような状態になる。ゾンビだ。爆発的な感染拡大で、国家の機能は1日で消失。人々は半島から脱出しようと、客船に乗り込んだ。姉家族と一緒のジョンソク大尉(カン・ドンウォン)もその1人。しかし、客室で感染者が出て、姉と幼い甥は犠牲になってしまった。それから4年。義兄と香港で暮らすジョンソクは裏社会のボスから危険な依頼を受ける。半島に潜入し、トラックに積まれた2000万ドルを持ち帰ること。分け前は半分だ。義兄を含むチーム4人で上陸し、トラックを見つけることができたが…。 ゾンビが大挙して人に襲い掛かる光景は、何度観ても怖い。どうあがいてもその危機から抜け出せない無力感を覚えてしまうからだろう。暴力描写、華麗なカーアクションに圧倒されるが、極限状態での人間ドラマを堪能してほしい。見捨てられた街で暮らしながら、逆境に屈しない母親ミンジョンを演じたイ・ジョンヒョンの演技が力強い。

20/12/31(木)

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