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やっぱりSF映画が好き!

渡辺 麻紀

映画ライター

ウェイティング・バーバリアンズ 帝国の黄昏

マーク・ライランス、ジョニー・デップ、そしてロバート・パティンソンという豪華な顔合わせ。原作はノーベル賞作家J.M.クッツェーの『夷狄を待ちながら』。脚本も作家本人が担当し、撮影は名手クリス・メンゲス。監督は、コロンビアで初のアカデミー外国語映画賞にノミネートされた『彷徨える河』を手がけた同地出身のシーロ・ゲーラと、気になる要素が詰まりまくっている作品。 原作は未読で、かなりハードルが高いだろうと思っていたのだが、本作の場合はいい意味で期待を裏切り分かりやすくなっている。舞台は架空の辺境の地。バーバリアンズ=夷狄とは、何も野蛮人のことではなく、近しい人も含めた他人のことを意味し、彼らを理解することの難しさ、彼らを理解したと思い込む傲慢さを描いている。 あたかも理想主義者のごとく描かれる主人公だが、その中から傲慢さがときどき覗いているのはさすがライランス。ジョニーとパティンソンの使い方もお上手!

21/1/29(金)

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