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水先案内人のおすすめ

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NO MUSEUM, NO LIFE.

鈴木 芳雄

編集者/美術ジャーナリスト

写真家ドアノー/音楽/パリ

写真家ロベール・ドアノー(1912―1994)といえば《パリ市庁舎前のキス》があまりにも有名。残念ながら本展には出品されていないが…。今回は音楽をテーマにした写真展だ。パリという街はシャンソンやジャズなどさまざまな音楽とともにある。街角や地下鉄の通路で大道芸人が楽器を奏でていたり、カフェやバー、ライブハウス、シャンソニエで聞く音楽もある。ドアノーの写真は実は周到にセッティングされ、撮影されているのだが、その上であたかも偶然出会ったシーンのスナップのように見せてくれるところがこの人の巧みなところであり、持ち味だろう。それは一瞬の、たった一シーンの小さな演劇なのだ。そしてドアノーの見せるその小さな演劇には気の利いた音楽がついていて、その調べがちゃんと聞こえてくる。

21/2/14(日)

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