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水先案内人のおすすめ

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坂口 英明

編集者(ぴあ)

越年 Lovers

台湾、日本、マレーシア、それぞれの年末年始を舞台にした、若い男女の、はがゆいけれど、かけがえのない愛の物語。日本パートの主役は山形出身の峯田和伸さんです。原作は、大正から昭和時代に活躍した作家・岡本かの子(岡本太郎の母)の小説。日本通の台湾人監督、グオ・チェンディの作品です。 別れや再会、あらたな出逢いが似合う、そんな季節の3つのエピソード。「年末のボーナスの日」は、台北のOLが、仕事納めの日に同僚からいきなりビンタをくらうところから始まります。「大晦日」では、峯田扮する主人公が親友の思い詰めたような声の電話で故郷山形に帰ることになリ、10数年ぶりに初恋の相手(橋本マナミ)と再会します。「年明け」は、海辺にある亡き母の小さな食堂を閉じるために訪れた娘とある男との出逢いです。 峯田さんの役は東京でプログラマーをしている独り者。なかなか思いを伝えられない、ちょっと不器用な男の、このせつない恋が実りますように、と思わずにはいられません。 雪景色の東北から真夏のような南国まで。同じ年末年始でもアジアは広い。でもメンタリティはどこか共通したものがあります。

21/1/14(木)

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