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水先案内人のおすすめ

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邦画も洋画もミーハーに、心理を探る作品が好み

伊藤 さとり

俳優や監督との対談番組を多数、映画パーソナリティ

Fukushima 50(フクシマフィフティ)

東日本大震災で、東日本壊滅の危機を救った福島原発の50人、正確には69人を、海外では“Fukushima50”と呼んでいたそうです。 この“50”は平均年齢50歳という意味もあるらしく、映画で主演を張るのは、佐藤浩市さん、さらに渡辺謙さん、その他に火野正平さんや佐野史郎さんというベテラン揃い。実話がベースな分、センシティブな題材なので、撮影も張り詰めたシーンの連続だったそうですが、よくぞここまで難しい原作を、多くの人に興味を持たせるべく、あえてエンタテインメントに昇華させたと関心しきりでした。 始まってほどなく映し出される津波のシーンは胸が苦しくなるほど衝撃的。けれどこのシーンあってこそ、彼らのその後の生死をかける決断のひとつひとつに説得力が生まれる。佐藤浩市さん率いる、現場で体を張って、家族も暮らす福島を守ろうとする中央制御室の人々、はたまた、現場に残った仲間の命を救うべく本店の幹部に向かって、感情露わに抗議する渡辺謙さん率いる緊急対策室のメンバー。 一瞬たりとも気を抜けない緊張感溢れる画こそ、実際、多くの人が被害にあった災害からの実話に出演しているという意識から生まれた迫真の演技であり、この映画を背負って演じることへの覚悟にさえ思えるのです。

20/3/5(木)

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