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日本の舞台のほか韓国演劇、フィギュアスケートにも関心あり

上野 紀子

演劇ライター

【公演中止】温泉ドラゴン『SCRAP』

座付作家&演出家のシライケイタさんは、過去に劇団公演作『birth』で韓国公演を行った実績を持ち(『birth』は今年2月、ソウルにて翻訳リーディング公演も実施)、劇団活動のほか、日韓の演劇交流にも積極的に関わっている注目の演劇人です。劇団10周年記念公演となるこの『SCRAP』は、2017年に日本劇団協議会の主催でSpace早稲田にて上演され、絶賛を博した舞台。前回は劇団チョコレートケーキの日澤雄介さんが演出を手掛け、シライさんは俳優として出演していたんですよね。そしてその年の読売演劇大賞・杉村春子賞を受賞されたのでした。今回は演出家として自作に着手。1958年の大阪を舞台に、工場跡の“廃墟”に侵入しては鉄くずを拾って生計を立てる在日朝鮮人集団、通称“アパッチ族”の、熱く激しく哀しい生きざまが描かれます。Space早稲田の緊密空間で味わった、体から湯気が立ち上るような俳優さんたちの熱演、その興奮体験の記憶はいまも鮮明。東京芸術劇場 シアターイーストでもさらに強く、温かい“彼ら”に会えることを期待します。

20/3/27(金)

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