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歯に衣着せない辛口コメントが人気のクラシック業界ご意見番
東条 碩夫
音楽評論家
東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』
21/1/5(火)~21/1/6(水)
オーチャードホール
ヘブライの英雄、剛力サムソンは、ペリシテの美女デリラの色香に迷い、盲目にされ囚われの身となった。嘲りの儀式の中で、彼は渾身の力を振り絞って神殿の柱を押し倒し、敵方の一族もろとも瓦礫の中に最期を遂げる──。 この有名な物語をオペラにしたのが、フランスの大作曲家サン=サーンスである。デリラの甘美な誘惑のアリア「君が御声にわが心開く」、異国情緒豊かな踊りの音楽「バッカナール」など、聴きどころが多い。 今回はセミ・ステージ形式なので、あまり気を散らされずにこのオペラの音楽をじっくりと愉しめるだろう。マキシム・パスカルの指揮、東京フィルの演奏。配役はダブルキャストで、サムソンは樋口達哉と福井敬、デリラは板波利加と池田香織、ダゴンの大司教は門間信樹と小森輝彦、という強力布陣だ。日本語字幕付き原語上演。
20/12/30(水)