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高松 啓二
1958年生まれ イラストレーター
プロミシング・ヤング・ウーマン
21/7/16(金)
TOHOシネマズ 日比谷
クラブで女が泥酔している。その様子を見ていた男が、介抱するフリをして自宅へ連れ込む。男は彼女におおいかぶさるが・・・。タイトルの「プロミシング・ヤング・ウーマン」は、前途ある若い女性という意味。主人公のキャシーのことである。彼女はあることをきっかけに医大をドロップアウトし、今はカフェで店員をしている。しかしてその実態は、ゲスな男達を狩る必殺仕置人なのだ。一見、おとなしそうだが、態度はかなりこじらせている。男を誘う時のコスプレ七変化が楽しい。それでも彼女の復讐ノートに思いっきりきつめのチェック入れるのが、闇の深さをうかがえる。笑えるシーンもあるのでコメディとして観てしまうが、確信に近づくと笑いごとじゃないと気づかされる。学生時代のいじめや蛮行は、被害者にとってはとてつもないトラウマを受けるが、加害者は過ぎ去った事で武勇伝にさえしてしまう。そんな理不尽に鉄槌を下すのがキャシーだ。かくごしろ!
21/7/6(火)