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水先案内人のおすすめ

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平辻 哲也

1968年生まれ 映画ジャーナリスト

キネマの神様

原作は原田マハの同名小説だが、キャラクター設定などを借りた、まったくのオリジナルストーリーだ。ギャンブル好き、借金まみれの老いた父親ゴウの再起と、映画監督を夢見た撮影所時代の若き日を綴る。 約50年前の過去パートではノスタルジーたっぷりに、現代パートではコロナ禍でのミニシアター、名画座の苦境が描かれる。志村けんさんの死去を受けて、急きょの代役となった沢田研二は、そのバトンを受け取り、志村さんの思いをまといながらの演技を見せる。もちろん、「志村さんで観たかった」という声はあろうが、沢田なしに、この映画は成立しなかった。その決断には拍手を送りたい。 小説でのメイン舞台「テアトル銀幕」のモデルは東京・飯田橋のギンレイホールだが、映画は埼玉・川越の「川越スカラ座」でロケ。上映館はシネコンが多いが、古い映画館で気分に浸りながら、観てほしい。

21/7/29(木)

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