2016年の実際の事件がこうして映画になっているという、ハリウッドのスピード感たるや！　メインの3人を演じたアメリカ出身ではない女優陣、とりわけ製作にも名を連ねるシャーリーズ・セロンの勇気を称えたくなります。野心あふれる若きキャスターを演じたマーゴット・ロビーが、壊れる寸前の心情を吐露するシーンにも、胸がふさがる思いがしました。 『マネー・ショート』の脚本家とジェイ・ローチ監督がタッグを組んだ作品と思うと、真面目でストレートな作り。しかも3人が共闘するというよりもそれぞれの戦い方が描かれているため、カタルシスには欠けるところもあります。けれども立場の違う女性が似ている苦しみを共有しているからこそ、ハラスメントの根深さが描かれているように感じました。

20/2/24(月)