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時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。
春日 太一
映画史・時代劇研究家
デッド・ドント・ダイ
20/6/5(金)
TOHOシネマズ 日比谷
とても楽しく観ることができた。 先にそう書いておかないと、とにかく表現の難しい作品なので、一つ間違うとネガティブに捉えられかねないと思った。 ジム・ジャームッシュ監督によるゾンビ映画なのだが、序盤でいきなり面食らう。 ビル・マーレイ、ダニー・グローヴァー、スティーヴ・ブシェミ、そしてトム・ウェイツ。くせ者揃いのベテランたちの演じる「愛すべきダメ人間」たちを中心にした田舎町での日常がユーモラスに綴られていく。 それは通常のジャームッシュ作品のノリ。ゾンビ映画の気配がまるでないのだ。 中盤から待ってましたのゾンビ登場。ジャームッシュの世界とゾンビは共存できるのか、それともゾンビにこの世界が侵食されるのか。 そこは、観てのお楽しみだ。
20/6/1(月)