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“燃え”なければ映画ではない!アツい作品をセレクト
相馬 学
フリーライター
ミッドサマー
20/2/21(金)
TOHOシネマズ 日比谷
前作『ヘレディタリー/継承』にも驚かされたが、アリ・アスター監督のこの新作も、ホラーの定石、もっと言えば映画の定石を軽々と超えている。 異国の田舎町の宗教的な祝祭。そこに紛れ込んだ大学生たちが悲劇に飲み込まれていくスリラーだが、面白いのは“これが本当に悲劇なのか?”と思わせること。 ネタバレになるので詳細は省くが、最初は見知らぬ土地の風習に恐怖を覚え、泣いたり叫んだりしていたヒロインの心の変化に沿った物語。白昼のまばゆい風景をとらえた映像美と、こだわった音響設計により衝撃の世界へと導くアスター監督の濃密演出は、前作以上に冴えわたる。注目のブレイクスルー女優フローレンス・ピューの熱演ともども必見!
20/2/19(水)