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水先案内人のおすすめ

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現代の名人芸を追い続ける

山本 益博

1948年生まれ 料理評論家、落語評論家、プロデューサー

第673回 紀伊國屋寄席

毎月開催であることを考えると、半世紀以上の歴史を刻むホール落語会である。往年の「紀伊國屋寄席」では、桂文楽、三遊亭圓生、林家正蔵、柳家小さん、金原亭馬生、古今亭志ん朝、立川談志などが交替で出演し、文楽の『景清』志ん朝の『寝床』談志の『文七元結』はいまでも忘れられない。現在、こんな豪華メンバーは望むべくもないが、お客を呼べる大看板のほかに、力量のある中堅どころが、寄席ではたっぷり演じることができない噺をかけてくれると嬉しい。今回の橘家圓太郎の『かんしゃく』がまさにそれである。かつての文楽、現在なら柳家小三治が十八番の益田太郎冠者の昭和の新作落語。圓太郎の気風に合う噺だけに、とても楽しみである。トリの柳家権太楼は『船徳』、この季節にぴったりの名作を高座にかける。

21/7/21(水)

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