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水先案内人のおすすめ

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“燃え”なければ映画ではない!アツい作品をセレクト

相馬 学

フリーライター

アングスト/不安

殺人鬼の実話に基づく作品は多いが、これは『ヘンリー』を見た後のような衝撃。あまりに狂気的で、1980年代に封印されたのも頷ける。 ドキュメンタリー風のオープニングから一転、カメラは殺人鬼の足取りを冷徹なまなざしで観察し、欲望と思考をさらけ出す彼のモノローグは異常心理を観客の内部にジワジワと染み込ませる。“計画がある”と独白で語る割には、やることは行き当たりばったりで、その危うさがスリルとして機能。惨殺のたどたどしさを体感させる乾いた映像表現も見事。 とにかくトコトン居心地が悪いのだが、それを恐怖に転化させている点に作り手の野心が見える。おぞましいほどの“不安”を体験する勇気は、あるか!?

20/7/3(金)

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