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渡辺 祥子
映画評論家
リスペクト
21/11/5(金)
TOHOシネマズ 日比谷
『ドリーム・ガールズ』(06年)でオスカー助演女優賞受賞の頃よりぐっと洗練されてアレサ・フランクリン役を演じるジェニファー・ハドソンを楽しむための映画だ。声と歌の素晴らしさ。牧師の娘に生まれ、説教のために娘の才能を利用し続ける父(フォレスト・ウィテカー)への反発。信仰に生きて神のために歌い続ける姿勢や、なんだか見る目がない、とイライラさせられる男性関係。こと男性に関わる問題と父との関係を描く女性監督リーズル・トミーの歯切れは悪く、それによってドラマそのものがぼやけてしまっているのが惜しいところ。でもまあ、歌唱力は抜群、タイトルは知らなくても聞き覚えのある歌の数々に酔えば、十分に満足できる。
21/10/8(金)