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水先案内人のおすすめ

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一度逃したら再び観る機会がないかもしれない、ちいさな芝居を中心に

釣木 文恵

演劇ライター

ザ・小町『三姉妹、故郷を探す。』

東京に住んでいると、日々数え切れない公演の中から選び取って観に行く、という贅沢な状況が当たり前になる。そんな中でもどかしいのは、地方を拠点にする演劇人の作品がなかなか観られないこと。各地の演劇ファンがせっせと東京遠征をしていることを思えば、時折地方に行くことくらいすべきなのだけど……と思いつつ、東京公演は本当にありがたい。地方の作り手の作品が東京で観られる機会は積極的にチェックしていきたい。 名古屋を拠点にして活躍するオイスターズ。日常の会話がぽんと不条理に飛ぶ、そんな物語を描く団体だ。『ここはカナダじゃない』が岸田國士戯曲賞候補にもなった(このときは三鷹で上演されていた!)彼らだが、2017年から2018年にかけての『君のそれはなんだ』では東京も含めた3都市ツアーをしたものの、以来本公演は東京で上演されていない。 そんなオイスターズの作・演出を務める平塚直隆の作品が東京で観られる機会がある。ザ・小町の『三姉妹、故郷を探す。』だ。俳優座から斉藤深雪、美苗、可知靖之の3人、劇団昴から米倉紀之子の計4人が出演する自主公演。三姉妹と、父かもしれない男の物語だという。 実は平塚は8月にも、俳優座の役者たちが出演する東京での公演に作品を書き下ろしていたのだけど、紹介しそびれてしまった。その反省を込めて今回ピックアップしてみた。劇団ごと来ていなくても、気になる劇作家・演出家の外部の仕事はチェックしておくべきだな、と改めて思う次第だ。

19/11/15(金)

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