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水先案内人のおすすめ

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クラシック、歌舞伎、乱歩&横溝、そしてアイドルの著書多数

中川 右介

1960年生まれ、作家、編集者

犬部!

「感動するのは分かるけど、動物が悲しい目にあう映画は苦手」という人はけっこういる。この映画はそういう人も安心して観ることができる。かわいそうなイヌは出てくるが、悲劇的にはならない。何より、これは青春ドラマ、人間のドラマだ。 全国各地に、動物愛護センターがある。この名称を欺瞞的だと批判するのはたやすいが、この映画を観ると、こう呼ばなければやっていけないのだろうなと思った。 林遣都演じる主人公は、こういう施設をなくしたいと思っている獣医学部の学生(後、獣医)。保護されたイヌを手術の実習に使うことにも反対している。その正義は空回りする。でも友だちが助けてくれる。だが動物愛護センターでは働いていた親友は、壊れてしまう。この壊れた親友を中川大志が演じているが、見ていて心配になるほど、うまい。 明るく楽しい青春ものと、社会批判ものとのバランスがよく、観終わって、いろいろ考えさせられた。

21/6/28(月)

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