新作のたびに賛否両論が巻き起こるラース・フォン・トリアー監督が、シリアルキラーの殺人に明け暮れる日々を描いた作品。建築技師であるジャック（マット・ディロン）は、たまたま車に乗せためんどくさい女を衝動的に殺害して以来、殺人の魅力にはまっていく。最初は要領を得ずに手際も悪かったが、ラッキーな出来事が続いて彼は警察に目をつけられることもなく、殺人行為の深みにはまっていく。そして殺人と並行して、ジャックは家も建て始める。ボブ・ディランのPVのパロディなど絶妙に軽薄で、露悪的な殺人描写がいかにもトリアーらしい。過激な残酷描写もあるので万人にはオススメできないが、ユーモアを交えた悪趣味に耐性のある方ならきっと楽しめる。

19/6/10(月)