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水先案内人のおすすめ

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現代の名人芸を追い続ける

山本 益博

1948年生まれ 料理評論家、落語評論家、プロデューサー

柳亭小痴楽独演会「ようこそ!こち劇場へ」第三十七夜

10月19日に深川・江戸資料館で開かれた「道楽亭出張寄席」の『兼好・小痴楽二人会』はじつに楽しかった。兼好は『時そば』『庖丁』の二席、小痴楽も『巌流島』『のめる』の二席。 仲入り前の小痴楽の『巌流島』が力演だったものだから、トリの兼好の『庖丁』はこれまた熱演、両者の鎬を削る高座が「二人会」ならではの面白さを再認識させてくれた。 さて、今度は新宿の小さなスペースでの小痴楽の独演会。 近年、独演会と銘打っても、噺を二席しか高座にかけない独演会が多くなってしまった。本来は、三席なはずである。 27日に聴いたよみうり大手町ホールの『春風亭一之輔独演会』では、一之輔が『つる』『たちきり』『妾馬』の三席をたっぷりと演じてみせた。若手はこうでなくてはいけない。観客の満足感も、二席と三席では、随分と違ってくる。 今、勢いに乗る小痴楽には、本来の「独演会」の面白さを披露していただきたいと思う。

20/11/2(月)

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