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水先案内人のおすすめ

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話題作、アート系作品を中心に

恩田 泰子

映画記者(読売新聞)

人生をしまう時間

「死」を見据える。それがどんなに大切なことか。何度も目を開かれる思いがした。 「在宅」の終末期医療に取り組む医師の仕事の現場に密着した200日間の記録。患者はみんな違うし、家族の形もいろいろ。このドキュメンタリーの中心人物である小堀鷗一郎医師は、一人ひとりの心と体の現実を見据えて、患者とその家族を導く。死から目をそむけるのではなく、来るべき死をちゃんと見据えて、何をして、何をすべきではないかを、クリアにしていく。それがどんなに大切なことか。映し出されるさまざまな最期をしかと受け止めたら、死ぬことと生きることの関係についての考え方が、きっと変わる。生と死の時間に真摯にカメラを向け続けた下村幸子監督による素晴らしい一本だ。

19/9/17(火)

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