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「名画座かんぺ」発行人による極私的旧作邦画オススメ

のむみち

名画座かんぺ発行人

松竹映画100周年“監督至上主義”の映画史

『花籠の歌』11/28〜30、12/2〜4 神保町シアター 特集「松竹映画100周年“監督至上主義”の映画史(11/21~12/25)で上映。 巷では『とんかつDJアゲ太郎』が話題ですが、本作は旧作邦画における3大「とんかつ映画」のうちの1本です(あとの2本は『喜劇とんかつ一代』と『とんかつ大将』)。うら若き田中絹代の家がとんかつ屋で、父親役が松竹が誇る名脇役の河村黎吉。本作でも頑固だが人情深いとんかつ屋の主人を好演。メインは田中絹代と佐野周二のラブストーリーなのですが、裏主人公の、田中絹代に想いを寄せるコックの李さん(徳大寺伸、カタコトでの名演!)、そしてさらにそんな李さんに想いを寄せるズウズウ弁の出雲八重子二人の勘違い合戦が切ないながらに絶妙な可笑しさ。絹代ちゃんの妹役は13歳の高峰秀子! 実家がお寺で一時期住職を継いだ時期もあったという笠智衆の読経など見どころたっぷり。これでで69分というのだからたまらない。さすがゴショヘイ(之助監督)! 戦前の銀座の街並みの風景も貴重。

20/11/25(水)

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