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ホラー、ミステリー、トンデモ映画が大好物

春錵 かつら

映画ライタ―

ビバリウム

“おうち時間”が増えて、流行ってるよね、「苔リウム」に「きのこリウム」。「~リウム」は“環境”や“空間”といった意味。それも人工的な環境や空間に主に使われる。 …ということで、不条理SFスリラーの本作『ビバリウム』。「ビバ」は“生命”のことで、その言葉通り「ビバリウム」とは、生物の生育環境を再現した空間のことだ。これがずばり本作のタイトルとなっている。 ある一組のカップルが不動産屋から紹介された住宅街が変。紹介した不動産屋さんももちろん変。タイトルからなんとなく、その住宅街こそがビバリウムなのかな、と想像は及ぶ。“変”という夫婦の直感は、すぐに彼らの現実となる。冒頭で郭公(カッコウ)が登場するが、彼らの存在こそが本作のキモだ。 悲鳴や戦慄の恐怖とは違う、悪夢らしい悪夢。規則正しく並ぶアイスグリーンの家や、青空に浮かぶ雲らしい雲、一見美しく平穏なその環境に、漠然たる不愉快が蔓延る。

21/3/3(水)

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