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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる
村山 匡一郎
映画評論家、大学講師
Challenged チャレンジド
20/8/22(土)
シアター・イメージフォーラム
『able/エイブル』『Believe/ビリーブ』など知的障害のある人々をカメラで追ってきた小栗謙一監督の新作ドキュメンタリーだ。今回も長崎にある社会福祉法人「南高愛隣会」の知的障がい者サークル「瑞宝太鼓」の人々に焦点を当て、そのフランス・ナントでの公演を中心に、彼らが自立した暮らしを目指す姿を描き出していく。またフランス、ドイツ、スウェーデンの知的障がい者の暮らしや活動をインタビューとともに紹介。そんな中、第2次世界大戦下のナチス・ドイツが知的障がいや精神障がい、また身体障がいのある人々を抹殺したという「T4計画」を紹介しているが、そのおぞましい意図は、自分たちと異なる人々を差別し排除するという今日の世界でも見られる風潮と通底していることに注意を払うべきだろう。
20/8/21(金)