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水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
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音楽は生活の一部、映画もドキュメンタリー中心に結構観ています

佐々木 俊尚

1961年生まれ フリージャーナリスト

皮膚を売った男

主人公はシリア難民。彼に目を付けた現代アーティストが、自分の作品を彼の背中に刺青として描き、そして彼は“作品”として世界をまわり裕福な生活を送る、というストーリーが実に斬新で秀逸。おまけに彫られた作品は、難民がなかなか取得できないEU圏域内へのビザ(査証)の表面という皮肉。設定や話の運びがなにからなにまでよく出来ている。 くわえて最後の驚天動地の展開……予告編を見るとネタバレ風の映像が少し出てくるが、これがネタバレにはなっていないところが本作の妙だ。 現代世界への風刺がとびきり込められているが、それ以上に映画としての面白さ、“映画的醍醐味”としてのエンタテインメント性が素晴らしい。この秋のオススメ。

21/11/2(火)

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