ご自宅に窓はいくつありますか？人が生活する建物に欠かせぬ存在である窓ですが、普段は当たり前すぎてほとんど顧みられることがありません。自分も自宅に一体窓がいくつあるか即答に困ってしまいます。また「目は心の窓」のように日常会話の中にも頻繁に比喩的な表現として窓は登場します。そんな我々にとってとても身近な存在である窓からインスピレーションを得て制作された絵画、写真、インスタレーションそして建築が次から次へと目の前に現れます。まるでモニター上に表示される「窓」のように。あまりにも情報が多すぎ多彩すぎて自分の処理能力の限界を感じるかもしれません。その中でもゲルハルト・リヒター《8枚のガラス》は必見です。また会場を飛び出し美術館前庭には藤本壮介《窓に住む家／窓のない家》が展示されています。いつも見慣れた窓を通して新たな気づきや発見のある展覧会です。自宅の窓から見える景色もきっと違ってくるはずです。 尚、11月1日~12月15日の第10室では、企画展「鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開」が開催されています。新しく収蔵した《築地明石町》《新富町》《浜町河岸》が44年ぶりにお披露目となっています。

19/11/29(金)