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植草 信和

1949年生まれ フリー編集者(元キネマ旬報編集長)

追悼・萩原健一 銀幕の反逆児に、別れの“ララバイ”を

『約束』(6/22) 新文芸坐 特集「追悼・萩原健一 銀幕の反逆児に、別れの“ララバイ”を」(6/22〜29)で上映 萩原健一は遺著『ショーケン 最終章』(講談社刊)で『約束』について次のように語っている。 「最初に私が本格的に関わった映画は『約束』である。(中略)女の子にキャーキャー言われていたGSアイドルのショーケンが突然、雑用係を志願してきたのだから(斎藤耕一)監督も最初は面食らっていた。サードの助監督から入った。つまりお茶汲みの使いっ走りだ」。 ショーケンこと萩原健一が亡くなったのは3月26日。享年68。ファンにとっては衝撃的な訃報だった。私生活では大麻所持、飲酒運転による人身事故、さまざまな女優とのスキャンダルなど毀誉褒貶の激しいスターだったが、演技に対する取り組みは他の追随を許さない真剣さがあり、映画にもドラマにも名演は多い。 『約束』では初主演ゆえの硬さが目立つが、「中原朗てんだよ。でもよ、アキラっても朗らかって字書くんだ」というショーケン独特の口跡は忘れられない。スクリーンに向かって冥福を祈りたい。

19/6/14(金)

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