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水先案内人のおすすめ

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音楽、映画、アート、ステージなど幅広いジャンルをプロデュースする

立川 直樹

1949年生まれ プロデューサー、ディレクター

ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった

音楽を扱ったドキュメンタリーものの秀作が続いている。その流れの中で“真打”ともいえる感じがするのが『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』だろう。 日本でも翻訳が出ている『ロビー・ロバートソン自伝 ザ・バンドの青春』(DU BOOKS刊)は、この映画の製作総指揮を担当、画面も顔を見せるマーティン・スコセッシ監督が「追憶と驚異の書」と呼び、絶賛していたが、本では軽快な筆致を見せていたロビー・ロバートソンが映画では自分の声で過去の様々な出来事を振り返っていく。その回想形式で進んでいく映画で観ることが出来る貴重な映像とロビーの他のザ・バンドのメンバーをはじめ、「ザ・バンドに加入したい」と申し出たこともあるエリック・クラプトンやブルース・スプリングスティーンなどの大物の言葉の融け合い方は溜息もので、スコセッシや製作会社として関わっているロン・ハワードに白羽の矢を立てられ、ロビーから信頼を得た、製作時は26歳だったカナダの新鋭監督ダニエル・ロアーの仕事に心から拍手を贈りたい。これは絶対に映画館で観るべき映画だ。

20/10/20(火)

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