ここ数年の東京ステーションギャラリーの展覧会には全く外れがない。というかちょっとマニアックな作家をセレクションしても素晴らしい内容で満足させてくれる。 それを考えると6月29日に開幕したメスキータの日本初回顧展も十分過ぎるほど期待できる。 ちょっと聞き慣れない名前の人物は、19世紀後半から20世紀前半を生きた、オランダの画家で版画家でデザイナー。この時代のオランダにおいて最も重要なアーティストの1人と言われているが、かのエッシャーが影響を受けた画家としても知られている。 そしてユダヤ人であったメスキータが強制収容所に送られ、家族もろとも殺されてから今年で75年。アトリエに残された作品はエッシャーや友人たちが持ち帰って保管し、戦後すぐに展覧会が開催されているが、今回はその画業が総数約240点の作品で本格的に紹介される。楽しみだ。

19/7/14(日)