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Tak

美術ブロガー

「綴プロジェクト」-高精細複製画で綴るー スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展

一般的に浮世絵というと複数制作された版画をさしますが、絵師自らが描いた肉筆画とよばれるいわば一点ものも存在します。特別な依頼を受けて描かれたものがほとんどで、その質はいずれも目を見張るものがあります。海外でもその名を広く知られている葛飾北斎も肉筆画を多く残しています。その最たるコレクションを有するのが、アメリカ国立スミソニアン協会フリーア美術館です。しかしフリーア美術館は創立者の遺言により全ての所蔵品の持ち出しを禁じられていて、現地を訪問しない限り、鑑賞することができません。そんな門外不出の北斎肉筆画をキヤノン「綴プロジェクト」として、「玉川六景図」「波濤図」など13点の高精細複製品を制作し、北斎ゆかりの地にある北斎美術館で公開されています。フリーア作品と、北斎美術館が所蔵する約130点の関連作品と共に展示されています。肉筆画と版画の対比は滅多に見られるものではありません。北斎作品の深みを知る大変見ごたえのある展覧会です。

19/7/12(金)

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