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時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。
春日 太一
映画史・時代劇研究家
ミッドウェイ
20/9/11(金)
TOHOシネマズ 日比谷
“ミッドウェイ海戦”を描いた戦争映画だ。 当初は不利と思われていた米軍がいかにして勝利したのか。そのプロセスが日米両陣営の描写を通じて描かれていく。 これまで三船敏郎や藤田進が重厚に演じてきた山本五十六・連合艦隊司令長官役に豊川悦司。これまでのイメージと異なる、スタイリッシュなインテリとしてアプローチしているのが新しい。賛否両論あるだろうが、私は“アリ”だと思った。 ただ、それ以上にニミッツ&ハルゼーというアメリカ側の提督を演じるふたりの名優が素晴らし過ぎる。 ニミッツにウッディ・ハレルソン、ハルゼーにデニス・クエイド。両者とも、「これぞ米海軍の提督」としての風格があふれており、「これは勝てないな」と観るからに思い知らされた。
20/9/10(木)