『挽歌』(10/17〜23) シネマヴェーラ渋谷「『秋吉久美子 調書』刊行記念 ありのままの久美子」( 10/17〜30)で上映。 秋吉久美子が女優としての足跡を語り下ろした『秋吉久美子 調書』（筑摩書房）の刊行にちなんでシネマヴェーラ渋谷で開催される特集上映〈ありのままの久美子〉。その目玉は、秋吉の主演作で静かな好評を得ているのにソフト化されていない原田康子原作、河崎義祐監督『挽歌』。同書でも秋吉が「秘かな金字塔」と呼ぶこの作品は、釧路の澄明な風景のなかで妻子ある男性に思いをよせる文学少女を洒脱に描いて出色。ほかにも、定番の日活『赤ちょうちん』『妹』『バージンブルース』の主演三部作と同様に高い評価を得ながらソフト化されていない山根成之監督『さらば夏の光よ』『突然、嵐のように』も見逃せない。郷ひろみと組んで熱演するヴィヴィッドな青春像は、今観ても心に突き刺さる。

20/10/15(木)