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三鷹市芸術文化センターで、演劇・落語・映画・狂言公演の企画運営に従事しています

森元 隆樹

(公財)三鷹市スポーツと文化財団 副主幹/演劇企画員

シンクロ少女『Better Call Shoujo』

シンクロ少女の舞台を初めて観たのは、2009年12月、劇団「今夜はパーティー」とタッグを組んだユニット企画「今夜はシンクロ」#1『東京のSM』(会場:参宮橋TRANCE MISSION)だった。それゆえ、純粋に劇団公演から入った訳ではないのだが、その公演の脚本・演出が(「シンクロ少女」ですべての作品の脚本・演出を務める)名嘉友美だったこともあり、思い返してみても、後に様々な舞台を拝見する「シンクロ少女」のエキスに満ち溢れていた公演だった。セリフはキレッキレであり、作家が絞り出した慟哭のようなシーンを、エンタテインメントに昇華しようとする執念のようなものが伝わってきた。作家の脳内で千々に乱れ飛ぶアイデアを、なんとか参宮橋TRANCE MISSIONのスペースの中に叩きつけようとする、苛烈なアプローチが無性に胸に迫ってきた。それは劇団ホームページにおいて、About us として <<<>>> 「愛」「性」「欲」「後悔」「教育」などをテーマに、男と女、家族の物語をユーモラスに描き出す。愛の劇団。 <<<>>> と記している思いそのままに、「愛」「性」「欲」「後悔」「教育」「男と女」「家族」を、研ぎ澄まされたセリフで炙り出し、嘘の無いセリフの応酬が、人の欲の奥深くを泥臭く、けれど、あくまでもエンタテインメントの鍵でその扉をこじ開けようとする舞台を、それから何度も観てきた。 その「シンクロ少女」の最新作は『Better Call Shoujo』 <<<>>> 私の住んでいる世の中では、当初の約束が実際にそのとおりになることは決してない シンクロ少女#20は『信頼』にまつわる物語。 <<<>>> チラシの裏面にそう記されている文面からは、もはや縄がどれだけ束になっても括れなさそうな、ディープなエンタテインメントの予感が匂い立つ。 いつものように近づいて来るあいつの、その笑顔の底で浮ききった歯が奏でる優しげな言葉に飽きたら。 「シンクロ少女」の舞台を。ぜひ。

20/2/14(金)

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