Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

音楽、映画、アート、ステージなど幅広いジャンルをプロデュースする

立川 直樹

1949年生まれ プロデューサー、ディレクター

トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング

紹介するのがちょっと遅くなった。でも絶対に観て欲しい。『アサシンクリード』でハリウッドに進出したジャスティン・カーゼル監督がメガホンをとった『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』は掛け値なしに“凄い映画”だ。腐敗した権力に屈することを拒否し、兄弟や仲間たちと“ケリー・ギャング”を結成、19世紀のオーストラリアでその名を轟かす反逆者になったネッド・ケリーはかなり魅力的なキャラクターでこれまでもミック・ジャガーが『太陽の果てに青春を』で、故ヒース・レジャーが『ケリー・ザ・ギャング』で演じてきたが、これまで英雄としてのみ語られていたネッド・ケリーを悲惨な境遇から抜け出そうと、苦悩し、怒り、闘う、ひとりの若者として描き出したピーター・ケアリーのブッカー賞受賞同名原作を映画化した今回の映画ではジョージ・マッケィが大健闘している。全体のトーンはパンクで、音楽/サウンド・デザインはアートでロックン・ロール。ネッドの母親エレンを演じるエシー・デイヴィスにパティ・スミスの服装や歩き方、態度を参考にして欲しい-とカーゼル監督が言ったというエピソードも最高にカッコ良い。

21/6/23(水)

アプリで読む