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イソガイマサト

フリーライター

CUBE 一度入ったら、最後

ヴィンチェンゾ・ナタリ監督が97年に撮った、カナダの密室スリラーの日本版リメイク。全体の流れや仕掛け、数々のトラップ、謎を解く鍵、登場人数の数はオリジナルにほぼ忠実でありながら、人物の職業やキャラクター、落としどころが少し異なる本作は、現代の日本人の風潮や思考、よくも悪くも、いまの日本のエンタテインメント映画のあり方を象徴的に表している点で興味深い。なぜ、密室スリラーなのに“CUBE”以外のシークエンスを入れたのか? なぜ、“ある人物”だけあまり映り込まない特別な立ち位置なのか? 観る者のイマジネーションに委ねていたナタリ版と観比べると、本作が観客を如何にひとつの答えに誘導しようとしているのかがよく分かる。ひょっとしたら、初めて“CUBE”の世界を体感する10代、20代の人はこっちの方がフィットするのかな?

21/10/22(金)

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