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水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

一度逃したら再び観る機会がないかもしれない、ちいさな芝居を中心に

釣木 文恵

演劇ライター

ゆうめいの座標軸 『俺』『弟兄』『あか』

以前この「水先案内人」欄でピックアップしたゆうめい。そのときに紹介した『姿』は果たして、彼らの集大成とも言えるような公演だった。そんな作品をつくった次というタイミングで、過去作品を3作まとめて再演するという。 作・演出の池田亮が自らの苦しさを昇華すべく作った『弟兄』は初演時大きな話題を呼んだ。 実話をもとに再会した友人同士の関係を描いた二人芝居『俺』は、2015年、ゆうめいの初公演作品だ。翌年再演されたが、観られた人は多くないだろう。この作品が今回、一人芝居として上演されるという。 また祖父・父・自分の関係を描く『あか』は、初演時は池田の実の父、五島ケンノ介が出演していた(ゆうめいの作品には、たびたび彼が出演する)。今回の再演では、それに加えて初演にも出演していた石倉来輝の母も出演するという。いよいよ自分以外のキャストの家族までが……! ゆうめいはどうなっていくのだろう。 いずれの作品も単なる再演ではなく、いま現在のゆうめいが反映されたものになりそうだ。『姿』で彼らを初めて観た人にとって、また噂には聞いていたものの、これまで観たことのなかった人にとって、これ以上ない公演だろう。

20/3/3(火)

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