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杉本 穂高
映画ライター
幸福路のチー
19/11/29(金)
シネマカリテ
激動の現代台湾史と私的な家族の歴史を抜群のセンスで織り込んだ感動巨編。幼いころのきらめき、大人になった自分への失望感、人生の酸いも甘いも噛みしめた悲喜こもごも、そして友情が温かく描かれている。 『この世界の片隅に』や『おもひでぽろぽろ』を連想する人が多いと思うが、筆者は韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を一番強く思い出した。子供のころ、夢に描いた通りの人生とは程遠くなってしまっても、後悔もたくさんあっても、それでも人生は素晴らしい。人が生きた歴史をフィルムにこれだけしっかりと刻み込んだ作品には滅多にお目にかかれない。映画が輝いているだけじゃない、見た人の人生まで輝かせてくれる珠玉の作品だ。
19/11/25(月)