熱血バッティストーニがヴェルディの『レクイエム』を指揮 　　　 古今の「レクイエム」（鎮魂ミサ曲）の中でも、規模の大きさにかけてはベルリオーズのそれに次ぐであろうヴェルディの名曲。イタリア・オペラの大家らしい筆致で作曲された、オペラのような華麗な旋律が満載の「レクイエム」だ。宗教音楽としては少し風変りだが、それだけにダイナミックで華麗で面白い。「怒りの日」冒頭は、テレビのショッキングな事件を取り上げるバラエティ番組などでは必ず出て来る音楽なので、耳なじみだろう。 演奏は東京フィルハーモニー交響楽団。当初はルスティオーニが指揮する予定だったが、コロナ感染防止対策の入国制限のため来日中止となったため、東京フィルの首席指揮者アンドレア・バッティストーニが代わりを務める予定だ。彼も大物であり、熱血の名指揮者だから、きっとスペクタクルな『レクイエム』になるはず。実現することを祈ろう。大活躍の声楽陣には、二期会合唱団と、木下美穂子、中島郁子、城宏憲、妻屋秀和が登場する。

21/8/5(木)