ちょっと待った！その利用規約、本当にちゃんと読んだ？ スマホやタブレットにアプリをインストールするとき。あの小さな文字が暗号のように並ぶ利用規約をろくに読まずに気軽に「同意」してしまった経験は、誰にでもあるんじゃなかろうか。本作はそんな“あるある”を恐怖の味付けに、余命宣告するアプリによる死のカウントダウンから逃れようとあがく若者たちの姿を描いた“タイムリミット系”ホラーだ。 「このどこの馬の骨ともわからないアプリが配信されてるけど、きっとアプリ審査の厳しいAppleなら配信許可下りないだろうな、じゃあ、iPhoneユーザーなら助かるかな」とか、そんなどうでもいいことが頭をよぎりはしたが、テンポが良くライトなストーリー。“スマホあるある”に限らず、パワハラやセクハラ、Me Too運動など、現代社会をうまく絡めた“旬な”ホラーに仕上がっている。 ヒロインのエリザベス・ライルも良いが、『アナベル 死霊人形の誕生』にも出演した妹役のタリタ・べイトマンが良い。ティーン特有のこじらせとあどけなさの同居がとても巧い。 ちなみに本作に登場する「count down」アプリも本当に配信している。ダウンロードは自己責任だけど、利用規約はきちんと読むように。

20/9/11(金)