このところメキメキと落語の腕を上げている春風亭ぴっかり☆。今年から新たに始まった月例独演会「P-CAN」では、そんなぴっかり☆の“現在進行形の落語”に接することができる。落語において「女性の演者であること」はマイナスになりがちだが、ぴっかり☆はそれをプラスに転じていると僕は思う。とりわけ女性の登場人物にスポットを当てた古典落語のぴっかり☆演出の魅力は、彼女独自のもの。男性の描きかたにも磨きが掛かった。持ち前の華やかさに技量の上達が伴った“今のぴっかり☆”を聴いてほしい。ラジオなどでの活躍も芸風の確立に大いに役立っている。明るく楽しい「ぴっかり☆落語」の魅力は唯一無二だ。

19/8/23(金)